釜中の魚と轍鮒の急

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漢検一級勉強録 その76「邯鄲の夢」

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邯鄲の夢(かんたんのゆめ)

人の世の栄華がはかないたとえ。

 

【故事】

中国唐代、盧生(ろせい)という若者が邯鄲の町で道士の呂翁(りょおう)から出世がかなうという枕を借りて寝たところ、栄華に満ちた一生を見、目覚めると宿屋の主人に頼んでおいた黄粱(こうりょう。アワのこと)がまだ炊きあがらないような短い時間だったという故事から。

 

出典は『枕中記』。

 

「邯鄲」

①カンタン科の昆虫。山地にすむ。体は細長く、淡い黄緑色。雄は「ルルルル」と美しく鳴く。秋の季語。

②中国河北省の都市名。昔、都として栄えた。

 

ここでは②の意味で使われます。

 

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「黄粱一炊の夢」も「邯鄲の夢」と同じ故事由来の同義語です。

 

「邯」「鄲」ともに「邯鄲」専用の漢字です。