邯鄲の夢(かんたんのゆめ)
人の世の栄華がはかないたとえ。
【故事】
中国唐代、盧生(ろせい)という若者が邯鄲の町で道士の呂翁(りょおう)から出世がかなうという枕を借りて寝たところ、栄華に満ちた一生を見、目覚めると宿屋の主人に頼んでおいた黄粱(こうりょう。アワのこと)がまだ炊きあがらないような短い時間だったという故事から。
出典は『枕中記』。
「邯鄲」
①カンタン科の昆虫。山地にすむ。体は細長く、淡い黄緑色。雄は「ルルルル」と美しく鳴く。秋の季語。
②中国河北省の都市名。昔、都として栄えた。
ここでは②の意味で使われます。
「黄粱一炊の夢」も「邯鄲の夢」と同じ故事由来の同義語です。
「邯」「鄲」ともに「邯鄲」専用の漢字です。