釜中の魚と轍鮒の急

漢字多めの雑記ブログです

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

漢検一級勉強録 その247「斗量帚掃」

斗量帚掃(とりょうそうそう) 自分のことを謙遜していう語。 または、人やものが余るほどあること。 「斗量」 ます(升)ではかる。 「帚掃」 ほうきで掃く。 「斗量」「帚掃」ともに、この程度のたいしたことない人間のたとえ。 帚 ほうき。は(掃)く。

漢検一級勉強録 その246「鉄中錚錚」

鉄中錚錚(てっちゅうのそうそう) 凡人の中では少しすぐれている者のたとえ。 「鉄」の旧字体:鐡 「錚錚」 ①金属のぶつかり合う音。楽器の澄んだ音。 「錚然」 ②人物がすぐれて立派なさま。 「錚錚たる顔ぶれ」 ここでは② ≒庸中佼佼(ようちゅうのこうこう)

漢検一級勉強録 その245「冢中枯骨」

冢中枯骨(ちょうちゅうここつ) 無能でとりえのない人のこと。 「冢」 ①つか(塚)。墓。 ②おおきい。

漢検一級勉強録 その244「弾丸黒痣」

弾丸黒痣(だんがんこくし) きわめて狭い土地のたとえ。 「黒痣」 ほくろ。 痣 あざ。ほくろ。

漢検一級勉強録 その243「僭賞濫刑」

僭賞濫刑(せんしょうらんけい) 適正を欠いた賞罰。 「僭賞」 身分をこえた恩賞。 僭 おごる 「濫刑」 むやみやたらに罰する。 濫 みだれる、みだりに ⇔信賞必罰

漢検一級勉強録 その242「袒裼裸裎」

袒裼裸裎(たんせきらてい) はなはだ無礼なこと。 「袒裼」 上着をぬぎ、肩をあらわすこと。 袒≒裼 はだぬぐ 「裸裎」 裸になること。 裸≒裎 はだか 全部衤(ころもへん)。

漢検一級勉強録 その241「旌旗巻舒」

旌旗巻舒(せいきけんじょ) 戦いが続くことのたとえ。 「旌旗」 旗やのぼりの総称。ここでは、軍旗のこと。 旌≒旗 はた 「巻舒」 巻いたり広げたりすること。 「舒」 のばす。

漢検一級勉強録 その240「瞋目張胆」

瞋目張胆(しんもくちょうたん) 大いに勇気をうちふるうさま。 「瞋目」 目玉をむきだすこと。 「瞋」 いかる。 「張胆」 肝っ玉を大きくふくらますこと。 胆 の旧字体:膽

漢検一級勉強録 その239「笙磬同音」

笙磬同音(しょうけいどうおん) 人が心を合わせて仲良くするたとえ。 「笙」 ふえ(笛)。しょうのふえ。 「磬」 中国古代の「へ」の字形の打楽器。打ち石。 cf.「磬折」体を磬の形のように折り曲げて礼をすること。

漢検一級勉強録 その238「聚蚊成雷」

聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい) 小さなものもたくさん集まると大きな力になるということ。 また、多くの人が口をそろえて言い立てて、害悪を生じること。 「聚蚊、雷を成す」ともいう。 「聚」 あつまる(集)。 ≒三人成虎、浮石沈木、曽母投杼(そうぼとうちょ)、衆…

漢検一級勉強録 その237「蹉跎歳月」

蹉跎歳月(さたさいげつ) ただ時間をむだにして、むなしく過ごすこと。 ≒翫歳愒日(がんさいけいじつ)、無為徒食(むいとしょく)、蹉跎白髪(さたはくはつ) 「蹉跎」 ぐずぐずして時機を失うこと。 「蹉」「跎」ともに つまずく の意味。

漢検一級勉強録 その236「渾崙呑棗」

渾崙呑棗(こんろんどんそう) 人の教えをただ鵜呑みにするだけではその真理を会得することはできないということ。[仏] 「渾崙、棗(なつめ)を呑む」ともいう。 「渾崙」 黒色・頭・円形などにたとえ、ひとまとめにひっくるめての意。 「崙」 山の名「崑崙」に用いる…

漢検一級勉強録 その235「亢竜有悔」

亢竜有悔(こうりょうゆうかい) 物事は頂点を極めてしまうと必ず衰えるたとえ。 「亢竜悔い有り」ともいう。 「亢竜」 天高くのぼりつめた竜。 「亢」 たかい。きわめる。

漢検一級勉強録 その234「風鬟雨鬢」

風鬟雨鬢(ふうがんうびん) 風にくしけずり雨に洗われる。風雨にさらされ苦労して勤労すること。 「鬟」 わげ。あげまき(丫)。頭上で束ね輪にした髪型。 「鬢」 びん。耳ぎわの髪の毛。

漢検一級勉強録 その233「朝齏暮塩」

朝齏暮塩(ちょうせいぼえん) 極貧のたとえ。赤貧。 ≒一汁一菜、顔子一瓢(がんしいっぴょう)、簞食瓢飲(たんしひょういん) 「齏」 なます(つけ物で粗食)。あえもの。 「塩」 旧字体:鹽

漢検一級勉強録 その232「貪婪」

貪婪(どんらん) 非常に欲が深いこと。貪欲。 ⇔恬澹(てんたん) 「婪」 むさぼる。

漢検一級勉強録 その231「縞衣綦巾」

縞衣綦巾(こういききん) 白い衣服とよもぎ色のスカーフ。中国、周代の身分の低い女性の質素な服装。 また、自分の妻の謙称。 「縞衣」 白い薄絹の衣。「縞」=しろぎぬ 「綦巾」 よもぎ色の佩巾(はいきん)。「綦」=あやぎぬ、もえぎ色

漢検一級勉強録 その230「敲金撃石」

敲金撃石(こうきんげきせき) 詩文の美しい響きやリズムのたとえ。 「金を敲(たた)き石を撃つ」から。 ≒吹竹弾糸(すいちくだんし)、敲金戞玉(こうきんかつぎょく) 「金」 ここでは鐘のこと 「石」 ここでは磬のこと 何れも打楽器。 「敲」 たたく。

漢検一級勉強録 その229「区聞陬見」

区聞陬見(くぶんすうけん) 学問や見聞がせまく、かたよっていること。 「区」(旧字体:區) 小さい。こまごましている。 「陬」 すみ。かたすみ。 →かたよる

漢検一級勉強録 その228「古人糟魄」

古人糟魄(こじんのそうはく) 言葉や文章では聖人・賢人の本質を伝えるのは不可能だということ。 古人の書物は残りかすに過ぎないという意から。 「古人」 昔のすぐれた人。 「糟魄」(糟粕) 酒のしぼりかす。

漢検一級勉強録 その227「鵲巣鳩居」

鵲巣鳩居(じゃくそうきゅうきょ) 他人の地位を横取りすること。 また、女性が嫁いで夫の家をわが家とすること。 巣作りのうまい鵲の巣に、巣作りのへたな鳩が入ってすみつく意から。 =鵲巣鳩占 「鵲」 かささぎ。ちょうせんがらす。

漢検一級勉強録 その226「墜茵落溷」

墜茵落溷(ついいんらくこん) 人には運不運があるということ。 =運否天賦(うんぷてんぷ) 風に吹かれて散った花が、あるものは敷物の上に落ち、あるものは不運にも便所に落ちることから。 「茵」 しとね(敷物)。 「溷」 かわや(便所)。

漢検一級勉強録 その225「躑躅」

躑躅(てきちょく) ①足踏みすること。ためらうこと。 ≒躊躇 ②ツツジの漢名。 「躑」 たちもとおる。たちどまる。ためらう。 「躅」 ふむ。あしぶみする。たたずむ。

漢検一級勉強録 その224「裨益」

裨益(ひえき) おぎなって利益を与えること。助けとなること。役に立つこと。 =俾益、補益 ⇔荼毒(とどく) 「裨」 ①おぎなう。たすける。たすけ。 ②ちいさい。いやしい。 なお、「裨」の画数は13画。 旁の「田」のような部分は「田」ではなく、中の縦線が左下まで伸び…

漢検一級勉強録 その223「霄壌」

霄壌(しょうじょう) 天と地。また、天と地のように非常に隔たりのあるたとえ。 ≒雲泥、乾坤 「霄」 ①みぞれ。あられ。 ②そら。おおぞら。天。 ⇔壌

漢検一級勉強録 その222「騰蛟起鳳」

騰蛟起鳳(とうこうきほう) 才能が特別すぐれていること。 「騰蛟」 天におどり上がるみずち。 「蛟」 みずち。想像上の動物。水中にすみ、雲や雨に乗じて天に昇りつめて竜になるとされる。 「起鳳」 飛び立つ鳳凰。

漢検一級勉強録 その221「蘊藉」

蘊藉(うんしゃ) 気持ちが広くおだやかなさま。余裕のあるさま。 「温藉」とも書く。 ⇔狷介 「蘊」 ①つむ。たくわえる。 「蘊蓄 ウンチク」 ②おく深い。おくそこ。おだやか。 「蘊奥」 「藉」 ①しく。しきもの。むしろ。 ≒席 ②かす。かりる。 ≒借 ③よ(拠)る。たのみにす…

漢検一級勉強録 その220「佞言は忠に似たり」

佞言(ねいげん)は忠に似たり へつらいの言葉は忠義のように聞こえるから、警戒せよ。 「佞言」 こびへつらう言葉。おべっか。 「佞」 おもねる。へつらう。口先がうまい。よこしま。

漢検一級勉強録 その219「鷸蚌の争い」

鷸蚌(いつぼう)の争い 利益をめぐって両者が争っている間に、第三者に利益を横取りされて共倒れに終わってしまう愚かさのたとえ。漁夫の利。 【故事】 シギとハマグリとが餌の取り合いで争っているうちに、両方とも漁師に捕まってしまったという故事から。(…

漢検一級勉強録 その218「琥珀は腐芥を取らず」

琥珀(こはく)は腐芥(ふかい)を取らず 廉潔の人は、不義・不正を身に近づけたりはしないということのたとえ。 琥珀はちりを吸いつけるが、くさったごみまでは吸いつけないという意から。 【参考】琥珀は、摩擦すると静電気を起こしてちりを吸いつける。 「琥珀…