2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
騎驢覓驢(きろべきろ) 身近にあるものをわざわざ他に求める愚かさのこと。 現在のものよりさらによいものを求める意で用いられる場合もある。 「驢」 ろば・うさぎうま 「覓」 もと(める) 「驢に騎して驢を覓(もと)む」ともいう。 ろばに乗っていながらろばを探す…
纜(ともづな) 船を岸などにつなぎとめる船尾の綱。もやいづな。 「纜を解く」「解纜(かいらん)」で、船出するの意。 ちなみに「電纜(でんらん)」はケーブルのことをいいます。
韞む(つつむ) (才能など価値あるものを)かくす。 「韞」 ウン/つつ(む)・おさ(める)・かく(す) ①かきいろ。赤と黄の中間色。 ②おさめる。つつむ。かくす。 「韞価」(うんか) 価値あるものをしまっておく。才女があっても世人に知られないこと。 「韞玉」(うんぎょ…
釉/釉薬(うわぐすり) 素焼の陶磁器の表面に塗り、焼いてつやを出すガラス質の珪酸塩化化合物を主成分とするもの。つやぐすり。 画像が薄くてすみません。 「釉」 ユウ/うわぐすり・つや・ひかり ①うわぐすり。 ②つや。ひかり。
溝壑を塡む(コウガクをうずむ) 命を失うこと。野垂れ死にをすること。 出典は『史記』。 「溝壑」 みぞ。どぶ。谷間。 「壑」 たに。みぞ。
駸駸(しんしん) ①馬が速く走るさま。 ②時間や物事の進みが早いさま。 「駸」 はし(る) はしる。馬が速く走るさま。足早に進むさま。
咫尺(しせき) ①きわめて近い距離。 ②貴人に間近で会うこと。 ③短いこと。簡単なこと。 「咫」「尺」ともに中国周代の長さの単位。 「咫」 た・あた・ちか(い) ①た。あた。日本の上代の長さの単位。開いた手の親指の先から中指の先までの長さ。 ②ちかい。短い。わず…
跼蹐(きょくせき) おそるおそる歩くこと。非常におそれるさま。 「跼天蹐地」の略。 「跼天蹐地」は、非常におそれてびくびくする形容。また、世をはばかり肩身を狭くして暮らすたとえ。 天は高いのに背をかがめ、地は厚いのにそっと歩く意から。 「天に跼(せぐく…
奕葉(えきよう) 代々。よよ。世を重ねること。 =奕世(えきせい)、累世、累代 「奕」 ①おおきい。さかん。うつくしい。「奕奕」 ②かさなる。続く。「奕葉」「奕世」 ③いご(囲碁)。ばくち。 「博奕(ばくえき、ばくち)」「奕棋(えっき)」
俊髦(しゅんぼう) 才能や人徳が人並み以上にすぐれた人。 「俊」 すぐ(れる) 「髦」 たれがみ・さげがみ・すぐ(れる) ①たれがみ。まゆのあたりまで垂らした子どもの前髪。さげがみ。 ②すぐれる。抜きん出る。すぐれた人。
関雎の化(かんしょのか) 夫婦の仲がよくて礼儀正しく、家庭が円満であることのたとえ。 文王と后妃の仲睦まじいようすを歌ったものといわれる『詩経』の詩から。 「関雎」は、「関関たる雎鳩(しょきゅう)」の略。 「関関」は、和らいださま。 「雎鳩」は、みさご。 …
烟霞痼疾(えんかのこしつ) 山水を愛でる心がきわめて強いこと。 また、隠居すること。 類義語に「泉石膏肓」。 「烟霞」 ①もやとかすみ。 ②かすんで見える景色。山水の風景。 「烟」は「煙」の異体字です。 「痼疾」 長く治らない病気。持病。 山水の風景を愛する気持…
甕裡醯鶏(おうりけいけい) 見識が狭く世間知らずな人のたとえ。 「甕」 かめ・もたい・みか 水や酒などを入れる大きな器。 「裡」 うら・うち ≒裏 「醯」 す ①す(酢)。すづけ。 ②ひしお。しおから。 「甕裡」 かめの中。 「醯鶏」 酒やお酢に沸く小虫。かつおむし。 よ…
巨眼赭髥(きょがんしゃぜん) 力強く鋭い目つきのこと。 他者を威圧するような鋭い目つきと、男らしい赤いひげのある容姿のこと。 「巨眼」は文字通り大きな目のこと。 「赭髥」は赤いひげ。 「赭」 あかつち・あか・あか(い) ①赤い土。 ②赤。赤い。 ③はげ山。 「髥」…
蛞蝓(なめくじ)に塩 苦手なものの前に出て縮みあがり、何もできなくなるたとえ。 ナメクジに塩をかけるとしぼみ縮むことが由来。 類義語に「蛭(ひる)に塩」。 「蛞蝓」(なめくじ) ナメクジ科の軟体動物。カタツムリに似るが殻はない。湿気を好み、草花や野菜を食…
一粲(いっさん)を博す 自作の詩文などを贈るときのへりくだった言い方。 どうぞお笑いくださいの意。 「一粲」 白い歯を見せてひと笑いすること。 ≒一笑 「粲」 しらげよね・いい・あき(らか)・あざ(やか)・わら(う) ①しらげよね。ついて白くした米。 「白粲」 ②い…
薫蕕(くんゆう)は器を同じくせず 善人と悪人、また、君子と小人とは、同じ場所にいることができないということのたとえ。 香りのよい草と悪臭のする草は、同じうつわには入れないという意から。 出典は『孔子家語』(こうしけご)。 「薫」 かお(る)・かおりぐさ…
斗筲(とそう)の人 ①器量が小さい人。度量が狭い人。 ②給料が少なく、身分が低い人。 「斗」 ここでは容量の単位のこと。当時の一斗は約2リットル。 「筲」 ふご。かご。竹製のめしびつ。 また、わずかの量。 つまり「斗筲」はわずかな分量のたとえです。 「トショウ…
芻蕘(すうじょう)に詢(はか)る 身分の低い者にも、広く意見を聞いて参考にすること。 出典は『詩経』。 「芻蕘」 草を刈る人ときこり。 転じて、低い身分の人。庶民。 ※「スウギョウ」とも読む。 「芻」 ①くさかり。草を刈る(人)。 ②まぐさ。ほし草。わら。牛馬の…
邯鄲の夢(かんたんのゆめ) 人の世の栄華がはかないたとえ。 【故事】 中国唐代、盧生(ろせい)という若者が邯鄲の町で道士の呂翁(りょおう)から出世がかなうという枕を借りて寝たところ、栄華に満ちた一生を見、目覚めると宿屋の主人に頼んでおいた黄粱(こう…
遏雲の曲(あつうんのきょく) 空を流れる雲をとどめるほどのすばらしい音楽、または歌声。 【故事】 中国、秦の薜譚(せったん)は、秦青(しんせい)という名人に歌を習っていた。 少し習っただけなのに、すっかり修得したつもりになった薜譚は故郷に帰ることに…
梲(うだつ)が上がらぬ それなりの努力はしても運がなく、いつまでたってもよい境遇になれないこと。出世しない。 家を新築し、棟上げすることを「梲が上がる」といったことが由来。 梲(うだつ)は、家の梁の上に立て、棟木を支える短い柱のこと。 「卯建」とも書…
鷦鷯(しょうりょう)深林に巣くうも一枝(いっし)に過ぎず 人は足るを知り、各々その分に応じて満足すべきであるというたとえ。 ミソサザイは奥深い林に住んでいるが、巣をかけている枝はひと枝にすぎないという意から。 出典は『荘子』。 類語に「偃鼠(えんそ)…
老蚌(ろうぼう)珠を生ず 平凡な親がりっぱな子を生むことのたとえ。 類語に「鳶が鷹を生む」。 「老蚌」は年を経たドブガイ、またはカラスガイ。 画像が切れていて申し訳ございません。 「蚌」どぶがい・からすがい・はまぐり ①ドブガイ。カラスガイ。イシガイ科の…
袞龍(こんりょう)の袖に隠れる 天子の権威の陰で勝手に振る舞う。 「袞龍」 龍が縫い取られた天子の礼服。 「袞」 龍の縫い取り模様のある天子の礼服。 ↓の画像と↑の表記とで違いがありますが、どちらでも可です。 「袞」=「衮」の異体字 「龍」=「竜」の旧字体
醴水(れいすい)の交わり 君子の交わりは水のように淡白であるがいつまでも変わることがなく、小人の交わりは甘酒のように甘く濃厚であるがすぐ飽きてしまうということ。 出典は『礼記』。 「醴」 あまざけ・あま(い) あまざけ。また、あまい。あまい水。
薊(あざみ)の花も一盛り 誰でも年頃になると、それなりの魅力が出てくるということ。 好まれない薊の花も、美しい時期があるという意から。 類語に「蕎麦の花も一盛り」。 薊の花はこちら。 ちなみに薊は春の季語だそうです。 「薊」 ①あざみ。キク科の多年草の…
閻浮檀金(えんぶだごん) 〔仏〕良質の金のたとえ。 閻浮提(えんぶだい)にある大樹の閻浮樹(えんぶじゅ)の下にあるという金塊。 また、閻浮樹の林を流れる川底にあるという砂金のこと。 その黄金は赤黄色で紫色を帯び、金の貴重なものとされる。 閻浮提(えん…
葷酒(くんしゅ)山門に入るを許さず 修行のさまたげとなるくさい野菜や酒を、寺の門内に持ちこんではならない。 禅寺の門の脇にこの文を刻んだ石碑が見られる。 「葷酒」 強いにおいのある野菜と酒。 また、なまぐさいものと酒。 「葷」 くさ(い)・なまぐさ ①にお…
椽大の筆(てんだいのふで) 堂々としたりっぱな文章のたとえ。 「椽」 たるき(垂木)。家の棟から軒にわたして屋根を支える材木。 中国、西晋の王珣は垂木のような大きな筆を賜った夢を見た。 近いうちにこのような筆をふるう日が来ると思っていたところ、武帝が…