閻浮檀金(えんぶだごん)
〔仏〕良質の金のたとえ。
閻浮提(えんぶだい)にある大樹の閻浮樹(えんぶじゅ)の下にあるという金塊。
また、閻浮樹の林を流れる川底にあるという砂金のこと。
その黄金は赤黄色で紫色を帯び、金の貴重なものとされる。
閻浮提(えんぶだい)
①〔仏〕須弥山の南方海上にあるという大陸の名。諸仏が出現するとされた。
②この世。現世。もとはインドを指したが、のちに人間の住む世界を指す。
本記事の解説においては①の意味で使われます。
閻浮樹(えんぶじゅ)
空想上の大木。インドに多く産する蒲桃(ふともも)。
「閻」
①村里の門。
②つややか。みめうるわしい。 ≒艶
③梵語の音訳に用いられる。 「閻魔」
「檀」
ここでは「那檀」の略で、川を意味する。