繧繝(うんげん)
同系統の色を濃いものからしだいに淡いものへ並べていく彩色法。
また、そのような紋様の織物。
さらに
繧繝彩色により、赤・黄・緑・紫などの色糸を用い、花菱形や菱形模様を縦位置、等間隔に織り出した錦を「繧繝錦」といいます。
繧繝錦は畳の縁(へり)に使われることもあり、このときは「繧繝縁(うんげんべり)」と呼ばれます。
繧繝縁の畳はたいへん上等なもので、身分の高い人にしか用いられなかったようです。
雛人形を載せる畳の縁も繧繝縁だそう。
「繧」も「繝」も熟語は「繧繝」関係のみの記載。
なお、「繧繝」は「暈繝」とも書きます。
「暈」には
①かさ(太陽や月のまわりにうすく現れる光)
②めまい、目がくらむ
③ぼかす、ぼかし、くま(隈)
といった意味があります。
月暈(げつうん、つきがさ)、眩暈(げんうん) 等の暈です。
参考文献
『漢検漢字辞典[第二版]』(日本漢字能力検定協会)