遏雲の曲(あつうんのきょく)
空を流れる雲をとどめるほどのすばらしい音楽、または歌声。
【故事】
中国、秦の薜譚(せったん)は、秦青(しんせい)という名人に歌を習っていた。
少し習っただけなのに、すっかり修得したつもりになった薜譚は故郷に帰ることにした。
その別れの宴で秦青が別離の歌を歌った。
するとその歌声は空を流れる雲をとどめるほどすばらしかった。
薜譚はおのれの未熟を恥じ、秦青のもとに戻ったという故事から。
出典は『列子』。
「遏」 とど(める)・と(める)・た(つ)・さえぎ(る)