蝉蛻(せんぜい)
①セミの抜け殻。うつせみ。
②「蟬脱(せんだつ)」に同じ。
蟬脱(せんだつ)
俗世間を超越すること。解脱。
※「蝉蛻」の誤読からできた語。
つまり、蝉蛻にはセミの抜け殻のほかに解脱の意味もあった。
「蛻」の字が「脱」と似ており、せんだつ、と誤読された。ここから「蟬脱」という熟語も生まれ使われるようになった。ということですね。
誤用から辞書に掲載される言葉に昇格する例は意外と多いようです。
「蟬」はセミ。
「蛻」はぬけがらの意味。
ぬけがら、もぬけ、もぬけ(る)と読まれます。蛻の殻(もぬけのから)のように。
羽化したセミが殻から出てくるようすが、俗世間を超越した境地に達することの例えとなっている語です。
参考文献
『漢検漢字辞典[第二版]』(日本漢字能力検定協会)